ランの本、ラン友会の会報には、
 多くのランへの肥料の広告がある。

 しかし、本当に菌根植物のランに、
 こういう肥料が・・・適しているのか
 理解に苦しむ・・・・。

  更に、水ゴケの鉢に有機由来の窒素を
  施せば・・・硝酸態窒素が含む水ゴケになる。
  短時間に・・・病害菌ウヨウヨの鉢内になる。
  なぜなら、病害菌の多くは、硝酸態窒素大好き
  大からである。・・・・ナンプ病。

  水ゴケの鉢内には、自生地における
  ラン菌による生態系が構築されていない。
  病害菌を駆逐する菌がいないから、
  鉢内は、病害菌の独壇場になる。

  これまでのラン栽培には、
  水ゴケ栽培の、鉢内の微生物、病害菌と
  肥料の関係の考察がなかった。
  つまり、ランの自生地には、本に広告が
  のっているような肥料の雨など降らないのである。

  窒素を与えれば、生育が促進される。
  それだけのことであるが、雨に尿素が含んでいる。
  その窒素であれば良いことになる。
  ラン菌が生きているSUGOI-ne栽培では、
  他の肥料はいらない!
  やってはならい。やる必要がない!
  鉢内に過剰な硝酸態窒素を蓄積させるからである。
  ラン菌に大きな害を与えるからである。
  SUGOI-neの鉢内にも病害菌が生息するように
  なるからである・・・。


  菌根植物というのは、
  株の周囲に病害菌を繁殖させないシステムを
  構築している。
  人間の胃にビフィズス菌が生息すれば、
  乳酸菌が生息すれば、ピロリ菌が
  生息できないのと同じ理屈である。
  ラン菌を勝ち組みにする栽培法が
  SUGOI-ne栽培である。


 ラン菌と、この菌が生きているコンポストが
 、これまでなかったから、いろいろな肥料が
 販売されるようになった。

 数十年前には、今日のような肥料など
 なかったが、ラン栽培は出来た。
 生きた水ゴケであれば、僅かな炭素循環が
 有るから、今より簡単にラン栽培出来た。
 生きた水ゴケでランの発芽も見られた。
 水ゴケの自生地には、秋になると
 枯れ落ち葉が水ゴケの上に舞い落ち、
 これをエサにする材木腐朽菌が生息していた。
 山堀株のランを生きた水ゴケで植えれば、
 この中に菌根のラン菌が繁殖できた。
 生きた水ゴケには・・毎年生まれる枯れ落ち葉が
 混じっている。
 これが、貧しいけれど、養分となっていた。
 パフィオなどでは、無肥料で素晴らしい
 生育をした。


 現在の水ゴケ、バーク、軽石、杉皮、
 ヤシ繊維・・・には炭素循環がない!
 植物工場と同じ養分理論で菌根植物の
 ランを栽培している。
 そして、秋にはカラカラ・・・乾燥!
 ランからみれば、とんでもない栽培法が
 行なわれている。
 これでは、体調不良だから、少しの湿度でも
 根腐れを起こす!
 
 植物工場なら、ランのようにカラカラ乾燥など
 しないけれど、ランはカラカラ乾燥させる。
 プロトコームの湿度など想定もしない。
 そういうことを精査考察して見ると、
 水ゴケ栽培には、説明できない場面が
 でてくる。
 肥料栽培には、説明できない場面が
 でてくる。
 つまり菌根植物と肥料の関係が
 解明されていないのに、多くの肥料が、
 使用されている。

 あげく・・・硝酸態窒素過剰となって、
 鉢内は病害菌が勝ち組みとなって、
 ランは死ぬことになる!

 SUGOI-ne栽培なら、根腐れの心配は無用である。
 オシボリの湿度であれば・・・・・。
  

 これまでのランの栽培法というのは不思議な栽培法である。
 同じ植物でありながら、ラン科植物の栽培では、他の植物に見られない・・・特異な、
 特殊な・・・栽培技術が・・・・後輩に伝授されてきた。
 まさに職人のような技術のように・・・。
 ランは科学で進歩、発展してきた園芸なのに、こと栽培に関しては・・・技術の伝承、伝授である。
 なぜ、そういう秘伝のような技術が講習会で行われて来たかといえば、
 ラン科植物は・・・特異な「菌根植物」だからである。
 この菌根植物なのに・・・普通の植物のように扱うから・・・秘術のような栽培技術が生まれる。
 ラン菌と共生して生きる植物を、ラン菌にいないコンポストで植えるから難しいのである。
 ラン愛好家が・・・高いプライドを持つのは、菌根植物を・・・一般の植物として栽培する・・・
 この難しさが・・・プライドの根源である。
 難しい植物を・・・俺は、私は・・・栽培しているんだよ・・・・といいたくなる。誇りたくなる。
 そして珍品を持つ優越感。

 SUGOI-ne栽培では、ランが菌根を持つようになる。
 菌根植物に生まれ変わる。
 無造作に、素晴らしい生育になる。
 SUGOI-neによって、初めて菌根植物の栽培理論が構築完成した。

 これまでのコンポストでは、栽培理論を完成出来なかった。
 ラン菌を削除するコンポスト栽培では、理論的に破綻する場面があったからである。

 その説明できないところがあるがゆえに・・・技術でカバーしなければならなかった。
 それが・・・蘭の普及を阻害し、そして・・・栽培の名人、上手を生んだ。

 SUGOI-neは、名人、上手の作りを、誰でも無造作にできるようにしたコンポストである。
 ラン菌による炭素循環栽培法を会得すれば・・・・の話であるが。
写真はSUGOI-ne地植え7年の驚愕的な生育をしている巨大輪Cymbidiumである。
ものすごく花が重い。
写真右は、SUGOI-neの深さ約5cm。 その株の菌根になっている根である。
7年前の根も生きている!
根腐れ・・なし!
ラン菌が生息しているからである!
これまでの栽培では・・・考えられなかった姿が現れている!
Cymbidiumの自生地と同じような生態系が、温室内に構築されている。
この7年の歳月というのは・・・・7回温室内の猛暑の夏を過ごして来たということ。
この猛暑を・・・・どうやって凌いできたのか???

SUGOI-neを開発してから7年経過した。
この株は開発当初・・・地植え実験した株である。
無肥料栽培。

この栽培法のポイントは、自生地では枯れ落ち葉は、株の上、中にも舞い落ちる・・・という姿である。
Cymbidiumの葉、株立ちの姿は、株の中にも舞い落ちた枯れ葉を、
他所に吹き飛ばされないように・・・葉で囲っている・・という考察である。
そういうことであるならば、株立ちの中にSUGOI-neを毎年春にパラパラ撒いて補充すればよいことになる。
そういうことで、根元に、株の真中に1kgほどパラパラSUGOI-ne2号ゴールドを撒いた。
これを7年継続して行なった!
その結果が・・・・この驚異的な生育と花立ちを継続させることになった!
ラン科植物は・・・・必ず毎年新しい枯れ葉(リグニン、セルロース)が生まれ、
株の近辺に存在する・・・ことを想定して生きている。
この大切な枯れ葉を・・・吹き飛ばされないようにCymbidiumは葉で囲いを作っている。
これをエサにラン菌を株の周囲に養殖している。
その結果として・・・枯れ葉由来の糖、糖質を・・・エネルギー源とすることができる。


地植え・・・・ランでは特別みたいに思われるが、これが本当の姿である!
地球の陸上に自生する植物で・・・鉢に植えられて喜んでいる植物などない!
植物のほとんどは、芽生えた所で生き続ける!
多年草植物は・・・芽生えた場所で永年生き続ける。
・・・・100年も500年も同じ場所で生き続ける。
なぜ・・・出きるのか????
答えは、毎年枯れ葉、植物死骸が生まれるからである!
永年の間には・・・猛暑も旱魃もある!
ここを生き抜くには・・・・光合成のみでは・・・困難な年もあろう。
この逆境の下でも生き抜く・・・・ウラ技がある。
このウラ技とは・・・どういうものなのか???
こういう視点、考察からSUGOI-neは開発されたコンポストである。

このウラ技は・・・菌根植物のラン科植物のみが具備しているのではない?
なぜなら、地球の陸上に自生する植物は、ほとんど全て、枯れ落ち葉の中で生きている。
そして、一年草は、一年で枯れ、己の死骸を地面などに横たえる。
好気性菌の材木腐朽菌がこの死骸を分解処理する。
多年草は・・・・葉の世代交代を必ず行なう。
この世代交代時に枯れ葉を生む。
リグニンとセルロース。
植物の枯れ葉に共通する高分子糖である。
つまり、地球の陸上で植物が生えている場所には、必ずリグニンとセルロースがある。
この成分があるところには、必ず好気性菌の材木腐朽菌が生息し、
セルロースとリグニンを分解処理している。
この分解過程で低分子の糖、糖質が生まれる。
これをエネルギー源として利用している植物は・・・ラン科植物のみではない。
これが植物の猛暑対策である。夏ばて対策である。
光独立自養植物は光合成の澱粉で全てのエネルギー源を賄っているとされてきたが、
本当にそんな単純なシステムで多年草は生きられるのか????
植物工場で栽培出来る植物は・・・非常に限られている。
植物全体からみれば・・・ほんの一握りの植物でしかない。


SUGOI-neで菌根植物であるCymbidiumの地植え栽培が成功したということは、
枯れ落ち葉の中に生存している植物なら、ほとんどSUGOI-neで栽培可能である。
そういうことを示唆している。
植物に種類によって、多少の差異はあるかもしれないが、栽培技術で解決できる。
なぜなら、ランのCymbidiumというのは、自生地の植物生態系の究極で生き続けて来た。
他の植物は、生態系から見た時、Cymbidiumほど複雑ではない。

Cymbidiumの地植えから見れば単純な栽培技術で栽培可能である。

地表に堆積する枯れ落ち葉が多いか、少ないか。
それを分解する材木腐朽菌(ラン菌)が生息しているか。
雨が多いか、少ないか。
温度が高いか、低いか。
落ち葉が針葉樹なのか、広葉樹なのか、ミックスしているか。
土壌の水分が多いか、少ないか、
地生か、着生か。

以上の項目を植物ごとに考察すれば、SUGOI-neによる炭素循環栽培は、成功する。
SUGOI-ne単用で植えるか、ほかの用土とミックスするかなど、
細部を変化させれば・・・ほとんどの植物をSUGOI-neで栽培可能である。
なぜなら、SUGOI-neは生の樹皮で製造しているから、
枯れ葉より多様な成分、養分を含有しているからである。
非常に貧しい場所に自生している植物では、SUGOI-neの養分が多すぎることがある。
多い養分は取りようがない!
少ないものなら与えれば良いからである。
例えば・・・サギ草。
この植物では、SUGOI-ne2号ゴールドでも・・・養分過剰が起こる。
このような植物では、貧しい用土で植えて、表面にパラパラSUGOI-ne少量、枯れ落ち葉のように、
撒けば・・・サギ草の自生地の生態系を作ることができる。

これまでの園芸では、植物自生地の枯れ落ち葉、植物死骸に焦点を当ててこなかった。
そのため、枯れ落ち葉の生態系は削除されてきた。
これを分解する材木腐朽菌が削除されてきた。
園芸、農業で・・・菌といえば・・・・醗酵腐敗させる嫌気性菌である。
この嫌気性菌では・・・枯れ葉のリグニン、セルロースを分解できない。
枯れ葉は地表に舞い落ちるから・・・好気性菌が主役の世界である!
このSUGOI-ne、ラン菌による炭素循環栽培法は、
好気性菌によるリグニン、セルロースの分解システムで構築されている。
簡単に「腐葉土」と言っているが、腐葉土を作る菌は嫌気性菌である。
枯れ落ち葉と腐葉土は・・・似ているが菌の種類が違うということである。

ラン界でも、この好気性菌であるラン菌と、
醗酵腐敗させる嫌気性菌を混同している人がいるが、
ランが共生する菌は・・・あくまでも好気性菌である。

カタクリは・・・典型的な植物で・・・・嫌気性菌の腐葉土では作れない。

こういうことが、SUGOI-neの開発で、ようやく解明されてきた。
バラに堆肥をいえれると、良く生育するが、同時に病気も多発する!
この理由が、枯れ葉、好気性菌が・・・キイポイントである。
アスパラカス・・・・も。
SUGOI-neを枯れ葉のように撒けば・・・・素晴らしく美味しいものが獲れる。
株枯れ病も出ない・・・。
これと同じことが・・・・クレマチスでも。
究極のものが朝鮮人参かも知れない・・・・。
今後、注力して試験研究したいテーマである。

















SUGOI-ne ラン菌(材木腐朽菌)
      Cymbidium地植え成功の意味するもの  2
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